October 24, 2019
台風がすぎて天皇さんがかわって
今回の二度の台風は本当に大きかったです。
私は三日前から食料の備蓄や保険内容の確認、ブルーシートで室内を覆う、窓ガラス対策をする、ふろ場を漂白して水を張るなど作業に取り組みました。台風当日はほとんど寝ないでニュースをみておりました。子供になにかあったらと思うと。最新情報を得て、すぐに対応できるようにしておかなくてはと考えておりました。
ヨーロッパにおいては、これら災害の被害がましていることは温暖化の結果とすでに社会的に認識が確定しています。そんなのは関係ないと名目上とはいえまだ突っ張る国々、私たちは発展途上なんだからと開き直る国々、そうはいってもカイシャを守らないとねとのらりくらりと逃げ回る国々、どれもこれもふがいないことで。
希望といえば、人口光合成の研究には膨大な予算が投入されています。日本の企業にもこれに参加しているところは多数。社会の先端をいく企業がこれに積極的に取り組んでいるようにみえます。私の予想では、2030年には人口光合成が実現しているのではないかと思います。また、ものをロボットが効率優先で届けることでエネルギーロスが少なくなっていくでしょう。太平洋の島々が水没する前に、ホッキョクグマが絶滅する前に、温暖化を食い止められるのかどうか。この国だって多大な土地が水没します、このままいくと。情けないことに個人としてできることはゴミの分別くらいしかありません。私としてできることは、温暖化のような理系の問題ではなく、人間が幸福に生きるという文系側の問題に真摯に取り組むことです。この二つは表裏一体でかかわっていますので、やはりそれぞれができることを懸命にやるしかないと思われます。
ラグビー日本チームは素晴らしかったですね。私は生徒さんとパブで応援するという新しい趣味を発見しました。いや、サルサを仕事にしてしまった今となっては、もう唯一の趣味といってもいいほどの興奮でした。試合内容といい、他人同士でともに絶叫する経験といい、人生最大級の面白さでした。今度このレベルの喜びがいつ経験できるかわかりません。来年のオリンピックのとき、こういうことがあるのでしょうか。そうだ、私はソフトボール女子が本当に好きなんです。今回復活しますよね。新体操やシンクロナイズドスイミング、バレーボールも見えない天井をつきやぶってきています。男子400メートルリレーは今回どこまでがんばってくれるでしょうか。あれは心臓がつぶれそうなくらい、スタートで緊張します。ひとつの勝利のために心身をささげている選手、監督、スタッフたちの取り組みをみることはしびれるような喜びをもたらしてくれます。絶叫仲間の皆さん、またぜひご一緒しましょう!
ラグビーチームがもたらしたことは、単に勝利にとどまらず、というかそれ以上に多国籍の人間がひとつの社会を作ることができることを実地で示したことです。日本のように、日本国籍でないものは日本に五年以上いるな、まして家族は作るな、日本人がやりたがらない仕事はさせてやるからそれなりに稼いでとっとと帰れ、という恥ずかしい「理念」をさほど恥ずかし気もなく打ち出している国において、「それあほちゃう?」という問いをこれほど明快に打ち出した事例はありません。それでもまだ、ニュースでも結局ゲストに呼んでいるのは正真正銘(??)の日本人選手だけ。むしろ海外出身で日本チームでたたかった選手を積極的に呼ぶのが筋だと思うのですが。
文化ってなんでしょう。日本てなんでしょう。私も日々模索しますが、文化は気候風土と切っても切れない関係にあります。それぞれの土地の恵みを生かし切っていかに生きるかの知恵の結晶が「文化」なのだと思います。食べ物、建築、行事、工芸、歌や祭り、物語、すべてが。山や海の幸を守ることももちろん。そのために日本のこどもたちを積極的に文化の守りてに育てる努力も教育もせず、そのくせ外国人がすみつくのは許さない。日本の文化の守りてを育てながら、外国人にも積極的に入ってきてもらう(買い物してくれる人としてでなく、日本の文化のよいところを受け継いでくれる人として)。そういう国に、私は住みたい。小学生や中学生から、山林を守る人、海を守る人、伝統工芸を受け継ぐ人、民謡をうたいつぐ人、食文化を進化させる人、このような人材の必要性を伝え、カイシャに勤めるだけが人生ではない、職人は美しい、と伝えていってはどうなのでしょう?サラリーマンになって出世するための教育に、この国はまだまだしがみついているのではないでしょうか。私は本当に、この国は遅れすぎだ、二十年くらい先の近い将来をみる力と幸福に関する感性がおそろしく欠如した国だと感じているのです。
そうして、天皇の御代が変わって令和になり、そのことが各国にお披露目されました。私は天皇制度に関して父母の両系から相反する印象を受け取ってきました。その制度の意味やよしあしは、私にはわかりません。間違いないことは、天皇家は平和のために献身的にはたらいているということです。非常に高度な仕事人であるという意味で、私は新天皇と皇后をまぶしく見ている一人です。一方で、日本が背負っている負の歴史は、「自国民と他国民を政治がともに滅ぼす」という意味でちっとも変っていないではないかと危惧しています。
salsaconsul at 10:38│Comments(0)│■SALSA FRESCA泣き笑い