February 02, 2016

ナイジェリアのヨルバ族による演奏とキューバのサンテリアの類似性について

本日ご紹介するのは、ナイジェリアのヨルバ族によるShangoの演奏・舞踊とキューバのサンテリアにおけるChangoのそれとの類似性を示す映像です.

映像冒頭、女性が高らかに口上を歌い上げてスタートするのがShangoのダンス。そのリズムはシンコペート(裏拍)をあまり感じさせず、8拍子であれば1・3・5・7を強調するものに聞こえます。


ダイナミックな躍動感はサンテリアのそれをまさに彷彿させるもの。大地を踏み鳴らすようなステップと大きな肩の動きは明らかにキューバのサンテリアへと踏襲されているようです。




続けてこちらがキューバのサンテリアにおけるChangoのダンス。最大の違いはクラーべの響きで、それによってナイジェリアの演奏よりもリズムにたゆたいうねるような波が生じているのがわかります。

ダンスに関しては、ナイジェリアのそれが野生的で型にはまらない印象であったのに比較して、ステップが非常に様式化されていることがわかります。

前半はゆったりとしたリズムでスタートし、子どもが服をうけとった後に歌い手の合図(1:46に白い服の男性が左手で演奏家たちにキューを出しているのに注目)でリズムが急変して中盤へ。

これまで斧を肩の高さ以上に振り上げることのまれだったダンサーは、以降斧を繰り返し高く振りかざすようになります。

2:45にオーディエンスサービスを行ったあとダンサーはさらにギアを上げ、激しい発声とともに憑依の時間帯に突入します。Chango神は雷を象徴しており、とどろく雷鳴と空から大地に突き刺さるような稲妻のありさまをダンサーが上下の大きな動きを用いて存分に表現しています。


この記事は2016年2月6日(土)12:30-15:30 大久保のペルー南米酒場ワンチャコで開催する、アフロキューバ音楽演奏家の萩谷嘉秋さんのトークイベントの予習として、フェイスブックイベントページに紹介しているものです。
ご興味のある方はこちらで詳細をご覧ください。






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