January 09, 2009

第二のチケット事件・その3

ロックフェラーセンターにて
困難と、周囲の反対と
妨害に日々さらされて
きた男が発するからこ
そ説得力のある言葉。




こういうことを言う人間の内実は間違いなく繊細である。

そしてたぶん注意深さも兼ね備えていただろう。



困難にあったら寝込むか動くかどっちかしかない。
この場合寝込んだらおしまいである。動くのだ。

なんの役にもたたなかったと思われた損害保険会社への
電話は思わぬアイディアをもたらした。

旅行損害保険は出発二日前に地元の「リアル旅行会社」支
店でかけたことを思い出す。

ほわんほわんほわんほわん
ほわわわわ〜〜〜〜〜〜ん



そのとき自分はオフィスにいって「チケットはオンラインで予約
したんですが、保険の手続きだけこちらでやらせてください。」
と言ったのだ。このとき確かに、そのオフィスのコンピュータに
私の予約データがある気配があった。
てきぱきした営業所員が私の「何か」をパチパチとはじいて
把握していたことを思い出したのだ。そうだ、ここだ!

日本時間を携帯電話で確認する。
火曜、午前10時半。いける。
再び震える指で「リアル旅行会社地元営業所」の電話番号を
ネットで調べる。再びカメ並みに接続が遅い。

が、ついに画面に現れた。なつかしい地元の地区番号から
はじまる電話番号が。これぞ最後の頼みの綱である。

+、日本の国番号、0をはぶいた地区番号・・・携帯電話を
押す指がわなわなと定まらない。

一回目のコールは怪しい呼び出し音とともにぷつりときれた。

二回目のコール。おかしな音はあいかわらず続いた。

そして・・・


「もしも・・・もし・・・」



あの、あのときの所員の男性の途切れ途切れの声がたしか
にきこえてきたのだ!!!

その電波といえば30年前の国際電話でもこれほどではなかろう
と思われるほどのひどさだった。まず、通信がつながっていること
を互いに確認する「もしもし攻勢」に3分、さらにかけ手の私が日
本人で、今ニューヨークにいることを理解してもらうまでに3分も
かかる有様だ。互いに叫びあっている。それが3秒後に交錯する
からもうめちゃくちゃである。

やがて双方が「三秒まって返事するルール」を理解してから話は
ようやくまともに進みだした。

なんと担当の男性は私のことを覚えていた。そして最悪の電波で
会話を続けつつもコンピュータで私のデータを探し出し、「○○航
空で○月○日ご出発ですね」と便名、出発時刻、そして命とパス
ポートとお金とレッスンの次に大事な予約番号を見つけてくれたの
だった。

「予約番号とパスポートがあれば大丈夫なはずですから」。

航空会社に対する予約番号6桁。BとGとDがききとれない。
その6桁を私はほとんど叫ぶように何度も何度も復唱した。
そして担当者に三秒遅れで深々と頭を下げて電話をきった。
見えないのに。

それから1時間しないうちにTAJに踊りにでかけた。
トラブルにへこんだり寝込んだりはもうたくさんだ。




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