January 06, 2009
出会いは億千万の胸騒ぎ
最後に移り住んだのはチェルシーの端の端、あと2ブロックで
コリアンタウンにほど近い新築の個室。
作り始めたばかりで内装はぴかぴか、一泊50ドル、申し分
ないと思った。
そのときは思った。
家主はバングラデシュ人。
今は2フロアを得ていずれこのマンション全体をかいとって
長期・短期両方滞在できる施設にしたいんだという。
そしてお客はできれば日本人中心にしたい、と。
彼に言わせればアメリカ人の客がサイアクなんだそうだ。
さて、私がここを発見して訪れてみると、先客は女子一人と
きいていた。しかしどうも彼女はこれから訪れる予定らしく、
30キロ超の荷物をはるばるイーストハーレムから運んで
(この遠さ、シャトルとよばれるSラインをはじめとしたグランド
セントラルステーションの巨大さ、NYの地下鉄のエスカレータ
のなさは日本の比じゃないこと、なんかは読者の多くが知って
いることでしょう)へーこら到着してみると。
そこは無人だった。
無人!!!
まったくの新築マンションに無人!!!
私は天にものぼる心地だった。
孤独はこういうところで満喫するものであって、地下鉄の車庫の
中で味わうべきものではないのである。
ここを選んだ理由はとにかくスタジオやクラブに近いこと。
夜のストリート(東西に走る道路)は暗いがアベニュー(南北に
走る大通り)ならば明るい。これに沿って歩いて最後の最後に
ストリートにすいっともぐりこむのが安全の秘訣である。
マンションに入る直前には当然周囲を一瞬確認する。
つけられて押し入られたらおしまいである。
とにかくこれさえ守ればスタジオもクラブも徒歩圏内。
こういうのも暮らしているとだんだん覚えていくものだ。
この日は移動だけでへとへとで、レッスンなんかもう・・・ほんとに
もう・・・と思ったけれども。
仕事だ。
今日はフランキーのスピニング&ボディムーブメント。
特にスピニング練習のラストチャンスなのだ。
よろけた体にムチうって、実は油気が一番すくなくて胃に負担が
なく、チーズも肉も野菜もピクルスもバランスよくとれるのは、ピザ
よりもこっちだと納得がいったベーグルサンドのよい店にたちより
つつレッスンにむかう。
このときサンド&グリルしてくれたのもどういうわけかバングラデ
シュ人。人は寄り集まるものだと先日書いたばかりだ。
明日から仕事はじめということもあって、本来の生徒数が戻り始めた。
私は三回目にして彼のスピニングの意味を体にいれた手ごたえを
得た。何があっても、どんなにしんどくても、練習だけは休まない。
生前サンタから奪ったただ一つの贈り物・・・じゃない奪い物を手放し
たら人生はおしまいだ。
それはここにたむろするホームレスを見ていればいやでも身に
しみる。ライフ・イズ・サバイバル。
とにかくレッスンはうけた。
それからマジソンスクエアの交差点でお気に入りのエジプト弁当を
買って、ようやく手に入れた本当のホームに帰ろう、残ったワインも
ある、と心躍らせてマンションに足を踏み入れた。
そこには初対面の日本人男子がいた。
例によってぼやけた顔の持ち主だ。
日本人てのはコミュニケーションをとらないことに命をかけている
んじゃないかとつくづく思う。無表情、無関心。
一瞬でこいつには日本語が通じないと理解したので
「ども!」と義理の二語を発してすぐに自分の部屋に入る。
エジプト秘伝のスパイスの香りとワインが私をよんでいる。
その直後、隣室から耳に入ってきたのは。
大音響のハードロックギター。
ライブ。
それも、
ものすごく下手!!!
日本人のその男は、練習のためにお気に入りらしき音楽をかけな
がらそれにあわせた(つもりの)「生」演奏をはじめたのだった。
私は怒りのあまりおもわず腰かけかけたベッドからとびあがった。
一分待つ。やめる気配はない。
部屋を飛び出した。
鳩に続きドアをけとばしかねないのをかろうじてノックでとどめる。
「私もギターは好きなんだけどさ(嘘ではない。うまければだ)。
全部きこえる。今疲れてるの(これも嘘ではない)。
頼むからヘッドフォンでやって」
彼の返事↓
「すみません。音大きすぎましたか」
あのさ・・・・・このバカ軍団、一体どうしたらいいんだ?!
一億何千万人いるんだっけか?!
母親には「そろそろいいすぎ」と戒められてますが、ここは私の
ブログですから
頼むから好きに言わせて!!
コリアンタウンにほど近い新築の個室。
作り始めたばかりで内装はぴかぴか、一泊50ドル、申し分
ないと思った。
そのときは思った。
家主はバングラデシュ人。
今は2フロアを得ていずれこのマンション全体をかいとって
長期・短期両方滞在できる施設にしたいんだという。
そしてお客はできれば日本人中心にしたい、と。
彼に言わせればアメリカ人の客がサイアクなんだそうだ。
さて、私がここを発見して訪れてみると、先客は女子一人と
きいていた。しかしどうも彼女はこれから訪れる予定らしく、
30キロ超の荷物をはるばるイーストハーレムから運んで
(この遠さ、シャトルとよばれるSラインをはじめとしたグランド
セントラルステーションの巨大さ、NYの地下鉄のエスカレータ
のなさは日本の比じゃないこと、なんかは読者の多くが知って
いることでしょう)へーこら到着してみると。
そこは無人だった。
無人!!!
まったくの新築マンションに無人!!!
私は天にものぼる心地だった。
孤独はこういうところで満喫するものであって、地下鉄の車庫の
中で味わうべきものではないのである。
ここを選んだ理由はとにかくスタジオやクラブに近いこと。
夜のストリート(東西に走る道路)は暗いがアベニュー(南北に
走る大通り)ならば明るい。これに沿って歩いて最後の最後に
ストリートにすいっともぐりこむのが安全の秘訣である。
マンションに入る直前には当然周囲を一瞬確認する。
つけられて押し入られたらおしまいである。
とにかくこれさえ守ればスタジオもクラブも徒歩圏内。
こういうのも暮らしているとだんだん覚えていくものだ。
この日は移動だけでへとへとで、レッスンなんかもう・・・ほんとに
もう・・・と思ったけれども。
仕事だ。
今日はフランキーのスピニング&ボディムーブメント。
特にスピニング練習のラストチャンスなのだ。
よろけた体にムチうって、実は油気が一番すくなくて胃に負担が
なく、チーズも肉も野菜もピクルスもバランスよくとれるのは、ピザ
よりもこっちだと納得がいったベーグルサンドのよい店にたちより
つつレッスンにむかう。
このときサンド&グリルしてくれたのもどういうわけかバングラデ
シュ人。人は寄り集まるものだと先日書いたばかりだ。
明日から仕事はじめということもあって、本来の生徒数が戻り始めた。
私は三回目にして彼のスピニングの意味を体にいれた手ごたえを
得た。何があっても、どんなにしんどくても、練習だけは休まない。
生前サンタから奪ったただ一つの贈り物・・・じゃない奪い物を手放し
たら人生はおしまいだ。
それはここにたむろするホームレスを見ていればいやでも身に
しみる。ライフ・イズ・サバイバル。
とにかくレッスンはうけた。
それからマジソンスクエアの交差点でお気に入りのエジプト弁当を
買って、ようやく手に入れた本当のホームに帰ろう、残ったワインも
ある、と心躍らせてマンションに足を踏み入れた。
そこには初対面の日本人男子がいた。
例によってぼやけた顔の持ち主だ。
日本人てのはコミュニケーションをとらないことに命をかけている
んじゃないかとつくづく思う。無表情、無関心。
一瞬でこいつには日本語が通じないと理解したので
「ども!」と義理の二語を発してすぐに自分の部屋に入る。
エジプト秘伝のスパイスの香りとワインが私をよんでいる。
その直後、隣室から耳に入ってきたのは。
大音響のハードロックギター。
ライブ。
それも、
ものすごく下手!!!
日本人のその男は、練習のためにお気に入りらしき音楽をかけな
がらそれにあわせた(つもりの)「生」演奏をはじめたのだった。
私は怒りのあまりおもわず腰かけかけたベッドからとびあがった。
一分待つ。やめる気配はない。
部屋を飛び出した。
鳩に続きドアをけとばしかねないのをかろうじてノックでとどめる。
「私もギターは好きなんだけどさ(嘘ではない。うまければだ)。
全部きこえる。今疲れてるの(これも嘘ではない)。
頼むからヘッドフォンでやって」
彼の返事↓
「すみません。音大きすぎましたか」
あのさ・・・・・このバカ軍団、一体どうしたらいいんだ?!
一億何千万人いるんだっけか?!
母親には「そろそろいいすぎ」と戒められてますが、ここは私の
ブログですから
頼むから好きに言わせて!!
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この記事へのコメント
1. Posted by saku January 07, 2009 21:05
私だったら、
ほんとに映画の悪役のように、
ドアを蹴飛ばして入っていたでしょう。
先生、
NY生活もあと少しです。
なんとかしのいでください!!
毎日ブログみてますからね。
ほんとに映画の悪役のように、
ドアを蹴飛ばして入っていたでしょう。
先生、
NY生活もあと少しです。
なんとかしのいでください!!
毎日ブログみてますからね。