November 08, 2012

在日ペルー人達と「思い出作り」

昨晩ちょっと印象深い出来事がありましてね。

ワタシが高座渋谷というところで在日ペルアーノ&ペルアーナ達にサルサを教えてるっていうことはここで一回チラリと掲載したことがありました。

リーダー格のジェニーがものすごくダンスを愛する人で、新宿でワタシと出会ったのを機に「うちに教えにきて!」と熱望されたのです。嬉しかったのもつかの間、いざはじめてみるとそれが大変というよりやや「過酷」にあたることがわかってきました。

まずとにかく遠い。行きはともかく帰りの電車がつながらない。待って待って二回乗り換えて家にたどり着くという感じです。

次に明るいカフェの類が全然ない真っ暗な道を駅から15分も歩いていかなければいけないこと。田んぼの中を国道がごおおおお、みたいな道です。はじめた時期が酷暑だったこともあって蚊にぶんぶん攻められるわ、うわあこれって大丈夫なのか?!と何度自問自答したことか。

さらに、リーダーのジェニーと妹分のサンドラはすごく熱心なんだけれども、そのほかのメンバーがどうも腰がひけていて、ジェニーが一生懸命やろうよがんばろうよと説得に説得を重ねてようやく遅刻してのそおおっとやってくるような感じ。タフネスが自慢のワタシも徐々に心理的な疲れを感じるようになってきた頃に。

メンバーの一人が失業。

サンドラが盲腸。

これでもともと少ないメンバーががっくり減ってしまい、もはやこれまでと思ったのですね。

もともとこのメンバー数ではすぐにたちゆかなくなるとわかっていたものですから、団地の住人しか参加できない施設ではなくて少なくとも公の場に引っ張っていかないといけないとは思っていました。

ワタシの発想は「人の目に触れる明るい環境」というところにいくので、歩いて見つけたガラス張りのカフェにこの話を持ち込んでみました。

そうしたら店主は、建物の貸主が許さないだろうからうちはダメということだったのですが、駅前に市の施設がある、と教えてくれました。

見学に行ったら目の覚めるようなスタジオが。説明をきいて書類を作って申請して、おおよそ一ヶ月かかってようやく許可がおりたのです。公の施設ですからワタシの申請はできません。彼らが同好会として申請する必要があります。しかし彼らは小難しい書類なんか読めませんし作れませんから、フォーマットは作ってあげる必要があります。許可がおりたと聞いたときは本当に嬉しかったですね。

彼らとてこの施設があることは知っていたのですが、申請が必要というところで「ムリ」とあきらめてしまっていたようです。

きれいなスタジオが使えるということになるとがぜん会のムードが変わってきました。様子を見にはきたけれど参加しなかったような人たちが練習に加わるようになってきたのです。

さらに日系の高校生(ムイ・ボニートです)が「流行りのバチャータをやってほしい」と言い出して。なんだか彼らもようやくやる気になってきました。

そもそもペルー人は、中でもアジア人に近い顔立ちの方ほどすごくシャイです。日本人よりもはるかにシャイでそう簡単には本心は明かさないかもしれません。読者の皆様にも経験のある方がいらっしゃるのではないでしょうか。

初対面の人と仲良くなるのは比較的得意なワタシも、彼らの心を開くにはものすごく時間がかかりました。最初は挨拶しても目をあわせてくれなかったりして。とても用心されていたんですね。

変わったのはサンドラの盲腸のときに入院が長引いて、その理由がわからず彼らが病院に対して疑心暗鬼になっていたときにお見舞いにいってからです。それから笑顔を見せてくれるようになり、帰りにはちゃんとハグとチャオチャオができるようになりました。

そんな彼らのところに昨晩行ってみると、いきなり「バチャータのパフォーマンスがしたい」と言い出しました。12月に近くの神社だかお寺だか(え?)の畳敷きのところにラティーノラティーナが集まるそうなんですね。で、ズンバチームがパフォるからこっちも何かやって仲間を集めたいというわけなんです。昨日の今日どころか今日の今日で、え、12月のパフォを今から作るわけ、とかいってこちらが躊躇していると彼らが不安になるから、ワタシは「そんじゃやってやろーじゃねーか」みたいな態度でどっしりしてないといけません。

曲はやっぱりプリンス・ロイスがいいんだそうです。

それでさっさか振り付けて撮影したのがこの映像です。





前左のサンドラがすごくいいでしょう。黄色のセーターのジェニーも素晴らしい踊り手です。今回部活で間に合わなかったヒロシも六本木で遊んでるからきっとうまくなるでしょう。何しろ女の子を口説くという「正当なモチベーション」が一番強いのは彼のはずなので。

この粗末な環境で練習するのはおそらく今回が最後です。この映像がワタシにとっても彼らにとっても、あとになってきっとすごく思い出深いものになる予感がします。

この顛末は「事実は小説より奇なり」という言葉のままで、まだまだこれからのグループなのにもう毎日が思い出作りみたいだよなという感じです。

折しも日本バチャータ協会からパフォーマンス出演の打診をいただいたばかりです。今年はかないませんが、彼らがそのステージに立つことができたなら、きっと日本での生活が全然違ったものになることでしょう。たくさんの友人ができて、海外のインストラクターと知り合いになれて。キラキラの衣装をつけて、スポットライトを浴びて。どんなに毎日が輝かしくなることでしょう。今から来年に向けて積み立てしなくてはいけないな、などと思いを巡らせています。

この「ちょっとしたストーリー」の顛末を楽しみにしていていただけたら嬉しいです。何しろいろんなことがあるのでね。どうぞ応援してください。

そしてもし、高座渋谷にお住まいの方がおられたらぜひ仲間になってください。味方は一人でも多い方が、というのが今の素直な気持ちです。何もかも未知の領域。そして人生は続く。


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この記事へのコメント

2. Posted by RIO   November 14, 2012 21:40
ややややや、違う違う、火をつけたのはジェニーの粘り!!ワタシはひたすら待っただけです。でもありがとう。

その発表は12/30と昨日わかりました。ワタシの12/25から始まるはずだった冬休みは...ばたっ
1. Posted by 真理子@キンピラ   November 14, 2012 10:54
リオ先生。
素敵な記事。さすが、リオ先生はプロだなぁ、そして、人の心に情熱の火をつけるかただなぁと、やっぱりリオ先生はすごい!としみじみ感じました★

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