June 06, 2012

青い爆弾

思い返せばワタシはこのブログで随分泣き言をいってきた。というかほとんどが泣き言だったといってもいいが、最近さほどでもないのは大人になったのである。
わけがなくて、やや迷信に近い感覚で「泣き言をいうとその通りになってしまう」ような気がして強気でいこうという作戦(その思考レベルは縄文人である)に変更したのである。じゃあ強気な人生に生まれ変わったかというとそんなわけはなくて、まあ日々ぐすぐすと落ち込んでハナをたれているのはあまり変わりはない。ただそこをぐっとのみこむようにしたのである。よってブログは面白くなくなった。人の不幸は蜜の味というではないか。ワタシがうまくいっているところを読むほど読者のみなさんにとって面白くないものはないと思う。申し訳ない。

ところがそんな読者のご期待にお応えできる弱気な事態、それも本格的事態が久々に発生した。ワタシの最大の弱点とは何か。ブログである。ブログの故障。これにこれまで二度三度足元をすくわれてレッスンも人生も崩壊したことがあった。その節は生徒さんから励まされたり業者さんに命からがらメールを出したりうんたらかんたら転がりまわって解決したわけだが、今回の事件は「おこっているのに気付かないところへもってきてさらに事件が上乗せされる」、いうなれば「未成年の放蕩息子が酒とタバコをやっていることに気付かなかったうえに『こいつと結婚するから』と言われる」とでもいうような状況であった。

昨晩。忘れもしない昨晩である。横浜サルサコンテストの審査について、まだ記憶の明るいうちにかきとめておこう、と夜中に筆をとった。この「夜中に」というのがいけないということはこれまでに何度も経験しており、ダンナにも海の向こうの母親にも散々「心配という名の苦情」をきかされ反省に反省を重ねながらも、自らの家族と健康を犠牲にしていまだにやってしまう悪癖である。というのも夜は間違いなく筆がすすむのだ。しーんとしてときに風や鳥の声がまじる、あの環境が実力以上に筆を走らすのである。まったくもって、命と健康とひきかえのこのブログなのだ。心して読んでいただきたい。

でもって忘れもしない昨晩のことであるが、その審査の状況を克明におもいおこして鮮明に記録して・・・おそらく推敲ふくめて2時間近くだろうか(「なんだこいつ口ばっかりじゃねーか」という、予測される読者さんのキモチも
鑑みての推敲であるからして、命と健康とひきかえというのを改めてご理解いただけたら幸いである)、ようやくアップなった瞬間である。キモチ悪い広告・・・「○○でシェイプアアップ」だの「薄毛、悩んでませんか」といったあの
コバンザメのようなやつらが、わが神聖なる記事にベタベタとくっついているではないか。ワタシは文字通り青ざめた。なんなんだこいつらは。今までお金を払ってこいつらとはご縁を断ってきたはずであるが・・・こんなところでモテとツキを発揮したくはない。

夜中にこういうことで慌てるとどうなるかというと、当然非常な勢いで心拍数と血糖値があがりアドレナリンとドーパミンが脳内で噴水のごとく放出され、頚と肩と頭と胃が同時に激烈な痛みの信号を発するわけで、しかも今は夜中ゆえ頼れる人ももちろんいない。ワタシが会社勤めの皆さんに対して非常にうらやましく思うことは、異常事態が発生した際に「ねえちょっと何これ?!」といえる相手が誰かしら必ずいることである。こちとら夜中に孤立無縁、背水の陣などという言葉ではとうていいいあらわせない。いつものように一人で刀を振り回すのである。しかも敵は見えないのであった。暗くて、ではなくて、こちらが無知ゆえに。

それですぐに思い当たったのは、やつらコバンザメはその名の通り金次第であるということである。こいつらの金の価値観というのはちょっとかわっていて、金を払ったからやってくるものではなく、金を払わないとやってくるという一風かわった性質を持っている。いうなれば「手切れ金」の発想である。よってワタシはどうやらこの手切れ金の支払いを滞らせたらしいということを最初に考えた。何しろこのパフォーマンス騒ぎであるからして、そのような粗相はワタシの許容能力の小ささからすればあって当然と思われた。調べればしかり、自動引き落としに使用していたクレジットカードの有効期限が切れ、その更新をしていなかったゆえにコバンザメたちはしばらく様子をみたのちくいついたというわけなのだ。ワタシにいわせれば「様子は見なくていいからひとこと知らせろ」。うーむー言われたのかもしれないが、とにかくワタシは知らなかった。それで見事にくいつかれたわけである。一撃必中、ワタシは大鷲に吊り上げられたナマケモノ(このきわめてあわれな映像はyoutubeでかなりの人気を得ている)のようになすすべもなくもがくばかりであった。

・・・のではなく、ナマケモノは日常にはありえないすばやさで新しいカード情報をうちこんで、有料ブログの手続きをすませたのである。これで安心!さあどうだ!画面を更新したワタシの目に飛び込んできたのは

404 NOT FOUND  LIVEDOOR BLOG

の真っ青な文字が斜め斜めにストライブを描く、さっきよりももっと醜い我がブログの姿であった。しかもコバンザメを引き連れたままである。さらに悪いことに、ブラウザ(ファイヤーフォックス)には「このなんとかはバージョンがなんとかで表示できません。更新してください」などという、「今でてこなくてもいいだろう」といううざったらしいメッセージまで登場してきた。ナマケモノは上から大鷲に、下からコバンサメに、横から銀狐にくいつかれたような悲惨な状況に陥った。熱帯雨林と海中とシベリアから多種多様な敵がやってきて我が命を各々の個性でひきちぎろうとしているかのようなわけのわからなさっぷりである。ナマケモノは自分にしか聞こえない悲鳴をあげた。というのも隣室からは最近不眠を訴えるダンナから「夜中に絶対起こすな、風呂にも入るべからず」と厳命をうけたばかりであり、その反対のお隣さんは幼い子供三人をかかえた大家族で、双方の家族の声がつつぬけであることは常日頃から思い知らされているからである。ワタシは逃げるが勝ちと見た。たたかって朝になったが最後、また「おうちジェットラグ」で翌日が台無しになることがみえている。しかしときはすでに3時。眠れるクスリを倍量のみこんで布団にもぐる以外なすすべはなかった。

翌日。キモチよい目覚めである。目覚めれば現実が待っている。コンピュータに関して「待てば海路の日和あり」ということわざは通用しない。ナマケモノはのろのろと、まずは現状の確認から取り組んだ。どこからどうこのブログに入場するとあの青いストライプ軍団にきりつけられるかを確認する。そしてその中にごく稀にセーフの記事もあることがまたいやらしいのである。ときとしてセーフ。普段は悪い人に見えないんだけど・・・というやつである。
コンピュータはこれが実にいやらしい。そこでまずは「軍団にやられる記事の更新」という手にでる。注目度の高い記事・今必要とされやすい記事を更新してストライプ軍団から守るのである。コバンザメからは保護できないものののストライブ軍団よりはましである。404 NOT FOUNDは皆さんもご存知の通り、その後二度と読者が戻ってきてくれない可能性を秘めた爆弾である。まずはなんとしてもこれを排除しなければいけない。

そのうえでコバンザメ対策である。有料ブログの手続きを更新したにも関わらず、彼らはまだワタシから何か搾り取ろうとしているようである。「おぬしもワルよのう」などとふざけている場合ではない。これは一日待ってまだはり
ついているようならライブドアに訴えることにする。越後屋とのやりとりには粘りが肝要とみた。

さしあたってここまでやったところで万策つきた。ところで政略結婚というわけではないのだが、こないだ結婚したダンナはWEBプロデューサーである。その道の人が帰宅するまで、本当に久しぶりだったはずの休日を少しで
も休日らしく演出してもいいのではないか。そこでワタシはどこへ出かけるでもない、読書に逃げる。本当は海でも山でもいってハダシで歩いたり新鮮な空気を吸ったりするはずの一日であった。人生は厳しい。もとをとるべく異常な熱心さで読む。今回はキャメロン・ディアスとローレン・バコールである。ローレン・バコールは達筆であるが一作目にはおよばない・・・などと考えながら夕食の支度などするのであった。今日の夕食は手間隙が肝要などと政略をめぐらしつつ、一年ぶりくらいに里芋を使う。ニッポンの男をおとすには根菜類と相場は決まっているのである。肉じゃが・キンピラ・蒟蒻や里芋の煮付け・・・どんな不機嫌なオトコもほころぶのが根菜の類を根気よく煮たような(似たような)料理なのはなぜか。「根」というのがポイントなのかもしれない。

作戦通りゴキゲンの夫は頼む前から「そういえばブログはどうなったの」と腰をあげてくれた。神様仏様ダンナ様である。ここから先はおいらの手の出せる領域ではない。CSSというやつである。ダンナはまさに根気よくこやつ
の解読に入った。「ワタシは何も触ってない」と訴えても、基本的にコンピュータ関係者は訴えた人の言うことを信用しない。自分の見たことだけを信用するのであって、これはもっともなことだと思う。ダンナは小一時間ブログの
設定を読み続け、あれこれ調べ、ついに「AYAMIだと思う」という結論をだした。

AYAMIとはこの教室でめきめき腕をあげ諸事情あって京都に帰ったあのAYAMIである。うちのダンナとは表面上は仲良しだが内実は天敵である。ダンナのほうも20歳の年下のこの子に安易に自慢話などきかせた折、「ペラペラペラペラ」と一蹴されたことから「油断ならない小娘である」と思っている。でもって、ダンナはこのブログがインターネットエクスプローラ(略してIE。マイクロソフト製のブラウザで読者の間での使用率も圧倒的に高い)で見た際に配置がぐちゃぐちゃになっていることを指摘し、その原因がAYAMIの写真にあるのではないかといったのである

いうまでもないことだがこれは彼女にはなんの非もなくて、ワタシがちょっとかっこつけた写真の配置に取り組んでみたところ、ファイヤーフォックスとグーグルクロームではなんの問題もなく美しく表示されるのだが、IEでは画面全部がぐちゃぐちゃになってしまうという事態なのであった。IEを普段使いしなくなった自分はそこを見落としていたのである。ということは、先日の結婚式の報告以降、このブログのぐちゃぐちゃっぷりに閉口していた読者さん、
およびそれ以来読みにこなくなってしまった読者さんはたくさんいるはずで、ワタシはまずこの点に地団駄踏んだが時すでに遅し。これを機にみそぎの「写真の配置、あたりさわりなく左寄せ、大きさもほどほどに」作戦の執行とあいなった。これをもってまず、ブログのぐちゃぐちゃは一見落着かと思われた。

が。そうは越後屋がおろさなかった。トップページからブログにとぶとまたしてもあの、あの404 NOT FOUNDがずばばばばっと真っ青に画面を覆うのである。あの青とこちとらの顔の青はこの場合まったくの同一色であるが、そんなところで保護色をやっても仕方がない。万事休すと思われた。

そこで再び神様仏様ダンナ様の降臨である。トップページからブログにとんだときと、ブログ内で記事にとんだときとでは、アドレスが違うということを指摘してくれたのである。なるほど確かに違う。ということは、だ。ワタシのナマケモノレベルの脳が記憶をたどる。昔このようなことがたしかにあったのだ。その節はブログそのものが全部消滅するという、今回よりひどい事態であった。でもって、その節はトップページで指定されているブログのアドレスと、実際のアドレスが異なってしまうという事態が生じたことを突如思い出したのである。しかり!クレジットカード情報の更新をした際、ブログのアドレスが変わってしまっていたのであった。

それをもとのブログアドレスに戻す。かちゃかちゃ。

「・・・どう?」

ダンナが自分のコンピューターで、トップからブログにとぶ。

あの美しいあたたかいオレンジの世界がよみがえった。傷ひとつないとはこのことである。

ぎゃあああああああ!!!!!

ナマケモノは奇声を発して転げまわった。これだけ転がればコバンザメもふりとばされるであろう。このチンケな金喰いザメのことなどどうでもよくなってしまうような「青い爆弾404」排除の瞬間。輝かしい終戦の瞬間であった。今日の心は祭りである。






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この記事へのコメント

3. Posted by RIO   June 14, 2012 11:36
ワタシだってばっ
2. Posted by だんな   June 11, 2012 19:40
解決したの、僕。
1. Posted by AYAMI   June 08, 2012 20:41
20ほど年下の小娘の悩みを聞いて大笑いした旦那様の顔は京都に戻ってきた今でも鮮明に覚えております。
おそらくは私の写真に原因が…と結論付けた時にもにやりと笑みを浮かべていたことでしょう。

何はともあれ、無事に問題がクリアになって何よりでございます!
お疲れ様でした、RIO先生!!
(と、ここで隣に旦那様がいたら「解決したの、僕」と、聞いていないのにしゃしゃり出てくるに違いありません。)

RIO先生の旦那様といえども天敵の関係は変わらないのであります。お許しを。

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