May 13, 2010

ホフク前進

こんばんは。肌寒い夜となりましたね。
といっても5月の美しい天気にはまさに心洗われるという言葉が
ぴったりの気がします。
この教室にとって連休明けは毎年「新学期」。新しい生徒さんが
大勢お見えになり、常連の生徒さんのやる気も大幅にアップして
大忙しながらも教えがいのある時期です。

まずは新一年生にあたる入門の方を下北沢、新宿の二ヶ所で
数回にわたってお迎えしてサルサとはなんぞやということをご理解
いただき、次に横浜で私が得意としているアフロのムーブを全力
投球でお教えさせていただきました。

5月でいったん打ち止めにしようと思っていたブートキャンプですが、
反応が思いのほか大きくて6月6日の開催を急遽決めたところです。
皆さまの間で「サルサをきいたことはある、見たこともある、でもその
『意味』『ツボ』を知ってから次を考えたいんだ」というご要望がいか
に強いかということを肌身で感じています。

やはりかつて自分が感じたように、クラブで見かけるサルサダンス
はあまりに多彩で敷居が高く、あるいはわけがわからなく、一体
どこからどのように手をつけていいのかわからない、というのが
大方の方がはじめてサルサに触れたときの実感ではないかと
思います。

また「もう何年もサルサをやっているけれどもこんなに知らないこと
があったなんて驚いた」といったメールをたくさんいただきます。
その感覚は私自身にも切々とわかります。サルサには謎が多い。
毎度謎かけをされているようなものです。しかし答えは必ずあると
信じています。

サルサの旅は長く、ときにつらく、そう簡単に全貌が見えそうもない
とときに落ち込みつつ、それでもこれほど愉快な遊びはない、という
思いは変わることがありません。それはサルサが人類のたどった
歴史をしょった絵巻物であるからに違いありません。

私は一昨年末にニューヨークにいったことがきっかけで、サルサを
学ぶためにはキューバ人とプエルトリコ人の美学と体の法則の差異
を知ることが不可欠であるということに気付きました。

その前にロサンゼルスにいったときには、サルサを背負う人々の
考え方が実に多彩であること、それを貫くための熱い闘いがなされ
ていることを知りました。

さらにその前に、プエルトリコ人が自国の文化を守るためにアメリカ
といかにせめぎあいをしているか・しのいでいるかを感じ

さらにその前に、キューバ人が持つ武士道にも通じる意地をみました。

クラブ・サバイバルを教室のキーワードにすえてきた自分が現在感じ
ることは、「クラブが好きならカッシーノダンス、クラブスターになりたい
ならプエルトリコ(またはプエルトリコ系アメリカ)人のスタイル、それ以
上を目指すならアフロキューバン&アフロカリビアンを学ぶべし」という
ことです。

クラブスターへの想いの程度は人によって異なります。私などは意地
汚いものですから、さほど本性がビビリであっても一ヶ月以上誰にも
注目されないと魂がへたってきます。

一方で「誰にも認められなくても見られなくてもいい、ただ自分と相手の
二人が幸せならば」と思ってクラブにきている方もいっぱいいます。

そのどちらのタイプの方にも、音楽的な背景と体の使い方を学んで
いただく場を提供し、気付きと発見と、できれば感動を味わっていただき
たいと願っています。三歩進んで二歩下がるという言葉は全く名言で、
うまくいかなかったり体力不足で満足いく内容にいたらなかったりして
レッスン後の夜中にもんどりうつことも多々あります。
全くもってサルサの道はイバラの道だと思います。

サルサ暦数年を経ると学びたい内容にも程度にも変化が生じてきます。
限られた時間と体力をどんな生徒さんの、その魂のどこに向けて放射
するかを決めるのがこの仕事の最大の難しさであり、ときに一種の駆け
であると感じる瞬間もあります。

生徒さんに引っ張られて自分が成長させられることもあります。

自分と自分が対面でテーブルを叩き合う戦略会議が続きます。












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