May 11, 2009

「それで、サルサ踊れない気がする?」その2

ほんの短い期間に新宿のクラブではこれまでのサルサ上はもちろん
その他も含めたあらゆる経験を全投入して活路を開いてきた気にさせ
られます。
マスターのDさんとは当初から率直に意見を取り交わしてきました。
人には善悪があるのではなく立場の違いがあるだけだということを
おぼろげながら理解できてはじめてクラブレッスンに進出したことは
幸運でした。店としては常連さんを、当方としては新人さんを全力で
守るのが仕事。
どちらも譲れないなかで辛抱強い模索が続く。そういう今が好きだな。
仕事するなら全力でやらなきゃつまらないもんね。

さて、ニューヨークタイムズの記事解説、その2に進みます。
前回はこの記事の目的が「コングレスの真っ最中でもニューヨークで
は様々なスタイルでサルサを楽しめますからご安心を」という点にある
ことをご紹介しました。

記事はサルサ誕生のシーンにさらりと触れます。1960年〜70年代、
ドミニカ人とプエルトリコ人らラテン人でぎっしりだったクラブではヘクト
ル・ラボーの歌とウィリー・コロンのリズムが支持されていたこと。現在
ではあらゆる年齢層・背景の人々がサルサダンスを学んでいること。
街には200ものクラブがあって、毎日踊る場所が提供されていること。
前述のチェルシーのスタジオではDJトーニョが6000もの音源を持って
(その多くがCDでなくレコードである、というから驚き)70人が集うソー
シャルで回しているという。ここで興味深いのは「A Charanga track」
という言葉。チャランガはキューバでソンの楽団にバイオリンやフルート
といった純ヨーロッパ産の楽器を加えた編成のことを指しています。
CHARANGA HABANERAはもちろん「ハバナのチャランガ(楽団)」
という意味ですね。「A Charanga track」はそんな1900年代前半の
音楽のことを指していると思われますが、脚注なしでそんな言葉がさらり
と使われるあたりに、ニューヨークにおけるキューバ文化の浸透ぶりが
みてとれます。

ソーシャルがどのようなものかを記者は「高校生のダンスパーティーの
大人版」と説明しています。場所は大概がスタジオで、アマチュアから
セミプロまで7ドルから15ドルという低価格で楽しめる。経験豊富な
ダンサーはフロアの中央で、マイペースを守りたいダンサーはその周辺
で、というフロア内ので棲み分けの様子を描いています。
「参加者は運動に適した服装をしています。タイトなワンピースやホット
パンツ(といったセクシーないでたち)からティーシャツとスウェットパンツ
(といったカジュアルな格好)まで。ほとんどの女性はストラップシューズ
(つまり女性らしさを強調したもの)を履いています」とのこと。補足して
おくと、ダンスフロアにおける女性たちのヒールの高低は様々でした。
たとえばジャズダンス用のペタンコのシューズの方も多く見かけました。
しかし格好全体・あるいはダンスの中に必ずなんらかのオンナラシサを
漂わせることには意地に近いものを感じたものです。
オンナオンナするのはキライなの、でも絶対にオトコオンナとは言わせ
ないし、私ってけっこうモテルのよ。
ニューヨークの女性たちから漂う雰囲気をひとことでいうとこれでした。
それはそのままフロアにも反映していた気がします。(続く)




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