January 05, 2009
従業員同士でやりあうのよしてよ
チャイナタウンに入れば
魚屋がこんなのを普通に
商っている。
道一本はさんで隣はリトル・イタリーで、歩けども歩けども
ピザ屋が続く。その「同じ感」ときたら巣鴨のズロース屋
みたいなもの。
人は同種で寄り添うことをマンハッタン島は地区名で実に
わかりやすく示している。
ダウンタウン観光に
絶好のグラマシーの
安宿を出て、今度は一転、
イーストハーレムのこれま
た性懲りもなく安宿に場所
を移す。
「きれいじゃん」などと簡単
にだまされないこと。
受付のにーちゃん。
うしろの祭壇が実に
怪しい。
このへんはスペイン語&カトリック(+ブードゥー系)普及率
99パーセント。
あとでぐるっと町をまわって気づいたことだが、イーストハーレム
にはほかにホテルは、ない。たぶん。
イーストハーレム、別名エル・バリオ。サルサ誕生の地である。
この安宿の魅力はなんといってもそのサービスの悪さにある。
チェックインの際には「タオルやリネンは追加しません。ゴミは部屋
に残しません。」云々といった「私たちはあなたたちを心地よくする
ことには一切興味ありませんから」という内容の書類にサインさせら
れる。
ここには貸し出し用のドライヤーもなかったため、友人に頼んで一
瞬いい気分に浸ることさえできなかった。
朝ごはんは8時から9時半まで。
この賞味期限の短さは驚異的というしかない。
しかも、9時25分になると一生笑ったことないんじゃないかという
ようなムラーノのおばちゃんが、モアイ像のような顔でコーヒーポ
ットのプラグはひっこ抜くわ、パンやミルクやマーガリンやお皿が
なくなっても一切追加しないは、とにかくもうこんなに居心地の悪い
朝ごはんあるのかというくらい、その「NO SERVICE POR
FAVORE」っぷりは徹底していた(スペイン語どーでもよく扱って
ごめん、ホテルがそういう感じだったものでつい)。
そういえば、NYでは「13時」とか「22時」とかいう言い方を一切
しない。夏時間と冬時間があるせいかどうかしらないけれど、朝も
夜も六時は「スィックス」。あとは状況で察しろよということらしい。
そのせいで私はさっきの受付のにーちゃんとちょっとしたいざこざ
をおこした。
チェックインの際、コインランドリーについてきいたら受付係(その
ときはべつの女性だった)は「6時から10時まで、無料」とはっきり
いった。
といってもはじめは「スィックス」じゃなくて「セイス」といったのを私が
念のためききかえしたのだ。
無料!これはすごくうれしかった。
というのはかつてプエルトリコやロスで洗濯と乾燥機にやたら無駄金
をもってかれた記憶が鮮明だからだ。
洗濯物がたまってくるとどういうわけか荷造りの効率がおちる。
別に服の量が増えるわけでもないのに不思議なことだ。
私はこの宿に入って二日目の朝、早速地下室に洗濯にもぐった。
もちろん約束の「セイス」はとうに過ぎている。
朝8時半ごろだったろうか、乾燥がそろそろ終わった頃を見計らって
再び地下室にいったら受付の写真のにーちゃんとはちあわせた。
巻き舌の「ホワットアルユ・ドゥイング・ヒア?」とかなりのおかんむり
である。”Just for washing..I asked about it to the lady
at the reception yesterday.”と私も負けていない。
自己正当性を主張することは日本を一歩出れば当然の権利であり
義務である。それに英語の発音はわるいけど彼より私のほうが
いいもんねー。そんなのはどうでもいいんだけど悔しいんだもん。
「イッツオンリイザナイト」
いわれてはっと気づいた。
6時から10時というのは「夜の」という意味だったのだ。
しかし英語のできない受付「嬢」は「夜の」を加えなかったか、私が
聞き取らなかったかのどっちかだったのだ。
にーちゃんは「朝はシーツやタオル洗ったりしないといけないんだ
から」とぷりぷりしている。宿泊中は掃除も交換もしないかんね〜と
サインさせといてよくゆーよ、と私もおもいきり不機嫌になって、それ
でも「時間を間違えたみたい。すみませんでした」と言うだけいって
踵をかえした。
レッスンへの出かけ際、そのにーちゃんが受付にいたので「さっきは
ごめん」といったらけろっとして「別にいーよ。ただ掃除のばば〜(と
いう英語はなんだかしらないけどね。あくまでニュアンスがそんな感じ)
がうるさいからさ」とにやりという。
くっそ!!あのモアイ女か!!!