September 26, 2008

果てしのない道

日付の変わり目にお祝いのメッセージをメールにて多数お寄せ

いただきました。最後の最後まで手数の限りを尽くしたコンビネー

ションに完全ノックアウトです。ありがとう。



皆さんから過大な愛情をいただきすぎたか今日はどうにも熱っぽい。

興奮しすぎたんでしょう。「当日」は実に地味な一日をおくることになり

そうです。

実はこれまで何度か書こうとしてなかなかうまく書けなかった出来事が

今日は書けるような気がするんです。


小学校2年生のときのことです。授業参観で「郵便の授業」というのを

やりました。机を教室中央に向かって丸く並べ、即席の住所をあてがっ

ておきます。生徒はハガキを何枚か書くように指示されました。一枚か

二枚は先生から誰宛に書くかを指定されています。そのほかは誰でも

好きな子に書いてよいことになっていました。

準備と説明に10〜15分程度、ハガキを書く時間が20〜30分程度

だったかと思います。

それからハガキを配達する時間になりました。

郵便配達係を先生がやったか生徒たちもやったかはうろ覚えです。

当時は1クラス42名くらいいましたからハガキの総数が少なくとも80枚

以上。とすると生徒もやったと考えるのが自然でしょうね。

そして「さあ、もらったハガキを読みましょう」ということになりました。

先生は「一枚もハガキが来てない子はいますか?」と念のため

確認しました。

そのとき「はい」と手を挙げたのが私だったんです。

教室の後ろに並んだお母さんたちから「ああ」という声と失笑が漏れた

のは言うまでもありません。


この出来事の意味が本当に理解できたのはずっと後になってからの

ことです。これを笑い話ととるか哀しいお話ととるかはなかなか考え

がいのあるところなんですけれども、私にとって一つの業(ごう)に

なった出来事であるというのは間違いないと思います。


どこでどう切るかによって、この「事件」は実に様々な側面を見せて

くれます。

教室の中で自分がよほど孤立していたらしいことは確かですが、

今こうして様々な地域で様々な子供たちを見るにつけ、当時の自分と

無二の親友になれた同年代の子供は世界のほかの場所にたくさん

いたはずだと思えるのです。

残念ながらそのときはまだ出会えていなかった。

私は小学校に入学したときにはほとんど今の私と同じでした。

精神的な発達が異常に早い子供だったんですね。だから相当昔の

出来事を今だに鮮明にいろいろと覚えているんです。ただ現実との

折り合いのつけ方がわからないのと、あと大人というものはまさか

子供の内面がそんなに早く成長してしまうとは想像できないので、

不本意にも子供に甘んじていなければならなかった。

このとき私を取り巻いていた大人たちも「大人」とは言えなかった。

授業参観としてこの授業はふさわしいとは言えないです。

先生の授業力を見せるなんの機会にもなっていないというのが一番目

の理由、そしてこういう「事故」がおこることが十分に予測できるという

のが二番目の理由です。

しかしこれも観点を変えれば、私に「私」というものをこれほど明快に

見せてくれたという意味で、少なくとも私という一個人にとっては一生

ものの授業であったとも言えるのです。



それからおよそ30年の月日が流れて私は36歳になりました。

皆さんから溢れるほどのハートをいただいて。

私は自分がいただくのも与えるのも不器用な人間であるということを

深く自覚しています。

そうでなければサルサを仕事にする必要はなかったのです。

サルサが初めて私に「与える」ことを可能にしてくれたのですね。

私のやり方は少し変わっているかもしれませんが、放っておくとつい

孤立する傾向がある自分が、数十年のときを経て人と人を結ぶ方法

をついに見出したことを喜びたいと思います。

一方で、皆さんが様々な形で私に教えてくださる人生の機微と笑いを

十分受け止めるだけの器がまだ私に育っていません。

こんなにもいただいて、それによってかえって自分の未熟が身に

つまされるとはどういうことなんだろうか。


あの授業は私が生きている限り続くように思えてなりません。

私があの日の私をぎゅっとできるその日まで。





salsaconsul at 14:38│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

2. Posted by RIO   September 28, 2008 21:32
MIKIちゃんメッセージありがとう。一芸身につけると一生救われるとはよく聞きますけれども、こんなありがたい言葉がいただけるのもひとえにサルサがあってくれたおかげなんです。感謝して、大切にこの輪を守り育てていきたいと思います。これからもよろしくお願いします!
1. Posted by miki   September 26, 2008 16:53
なにをおっしゃる!
RIOチャイルドは、RIO先生が大好きですよ〜♪
好きだからできるんです。それもムリにじゃなくて素直に。
日々、一生懸命レッスンしてくださっている先生からの愛を感じてる私達からの恩返しなんですもの。

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