December 12, 2007
夜はおわらない
浅田次郎さんが「日本の夜の訪れがもっと遅かったなら
日本人の生活スタイルは変わっているだろう。まだほの明るい
のに縄のれんという気分にはならないだろうから」というような
ことをおっしゃっていてなるほどなと思った。
たしかに夏の夜10時くらいまで明るいと、飲んだくれるというより
そぞろ歩きしながら3段重ねのアイスクリームってほうが愉快。
しかし冬は朝8時台まで真っ暗だ。北ヨーロッパの小学生は
今日も暗闇の中登校してるのかな。
つくづくこの仕事、夜型が条件だなあと想う。
夜をいかに楽しむかを提供するお仕事なのである。
昨晩「ルーティーンもネタも全部忘れちゃうけど少なくとも
ストレスだけはゼロになってますから」とその意義を生徒さんに
教えてもらった。そうか、そういうことだったのかあ!
むなしいぞおおおお。わはははは。
世の中の仕事は二種類に大別され、ひとつはマイナスをゼロに
する仕事、もうひとつはゼロをプラスにする仕事といわれる。
前者は「人の困った状況を救う」仕事であり、お医者さん、弁護士、
会計士、技師などがこちら。後者はデザイナーなどクリエイティブな
方面が含まれる。一般的に前者のほうが社会的に安定することが
多く、後者のほうが成功する人が限られるといわれる。ダンスという
水物はどう考えても後者だろう、と私は思っていたが、昨晩を境に
考えが180度転換した。サルサはマイナスをゼロにする仕事だった
のだっ!!!そっか〜〜〜〜社会的安定に期待♪
・・・・どよーん
昨晩のコンビネーションでは久しぶりに女性のリフト(もちあげる技。
肩の上までじゃなくてもちょっと床から浮き上がる程度のもあり)に
チャレンジ。
実はこの夏一時期チャレンジしたのだけど定着組がまだ一組も
出ていないので形をかえてやってみた。
クラブでは50人にひとり「飛ばす」人がいる。
潜在的にはもっといるんだろうけどよほど相性とタイミングと
フロアのスペースがかみあわないとできないから確率的には
ずっと下がってしまう。
そういえばこないだスペースたっぷりのイベントではずいぶん
長い時間飛ばしてもらった。
むうう・・・男たちもチャンスがあれば飛ばしたいのだ。
ここはひとつ、わが生徒を軽やかに飛び立たせたい。
何回かやっていると「できない理由」が変わってみえる。
昨晩は「ピボットターンができないとリフトもできない」という
すごい発見をした。こういうのはコロンブスの卵なんであって、
わかってしまえばそりゃそーだと誰もが思うけど、
わからないうちはどーにもこーにもわからんものなのだ。
物事をどんだけ細かくみるかが非常に大事なんである。
ピボットターンの入りだけ徹底練習して、それからリフトに
もちこんだら見た目が俄然美しくなって一同感動したのだった。
ポイントは男性がいかに他の力を利用するか。
女性をふわっともちあげる場合には「遠心力&浮力」を使う。
するするするっと滑らかにまわっていくと女性にきっかけを与える
だけでふわっと浮いてしまう。あとは着地点だけコントロールして
あげればよし。ということはいかにひっかかりなくスムーズに
体を運ぶか、ということが重要なんであって、そういう観点から
やっぱり柔軟性とか器用さとか、大事だよなと思ったのでした。
できなかったことができるようになる喜びっていうのが、サルサの
一番の嬉しさだろうね。それも、協力してやるっていうのがね。
あー面白かった。すわて〜と今晩も、騒ぐぞっ
トラックバックURL
この記事へのコメント
それでもなんでも、夜が短すぎますっ!!
仕事終えたら、寝るしか残らないんだもの。
レッスン行きたーい・・・(涙
わりと、すぐ持ち上げられちゃいます。(あと、なぜかディップも)それで、わたしが気分悪いのは、多分ちゃんと遠心力と浮力を使わないで、力技でえいやぁ!とされているからのような気がします。
大人になると、頑張って努力したら必ずできるというわけではないこともままあるので、素直にそういう体験のできるサルサのようなものがあるというのは、とても大事なことだと思います。
お姫様だっこされてた とか
膝の上にのってた とか
倒されてた
ってのは得意みたいです♪ サルサは体重をゼロにする・・・ってありえないかぁ