October 23, 2006

20代の真ん中におとずれる危機と、地下鉄で会ったたぐい稀な女性についてのお話

愚かな10代、

苦しい20代、

やれやれの30代、

花開く40代。

これが私の実感です。


若いのはいい、という固定観念を広めたのは誰なんでしょう。

安っぽいテレビや週刊誌の影響が、多くの人の考えや行動の

自由を殺いできたな、と前からずっと思っています。

それにやられる程度の判断力しかもてないのも自己責任です

けどね。

特に女性は、「男というのは『こういう』女が好きなんだあ」と

無意識に洗脳されてます。

男というのはまず、笑顔のいい女性が間違いなく好きです。

それから、ハートね。

ときどき男が子供みたいになるときに「はいはい」って一緒に

遊んだりしんみりしたりできるハート。

以上!

なんですよ。

ギャル系の映像ににやにやするのは男の生理現象で、女が

「私のためにがんばってくれる男が好き」って思う気持ちが

どうにもこうにも解消できないのと同じです。

そういうこと本気でわかるまで、女ってのはつくづく

バカな努力を繰り返します よねえ・・・

 

振り返ると、20代の苦しさのうちにはこういう「見た目の問題」を

含め「勘違い」が原因になっていることが多いように思います。

どこかに向いてる仕事がある、という勘違い。

みんな自分の才能に気付いてない、と恨む勘違い。

同時に、自分には才能がないんだ、と勝手に絶望する勘違い。

この人とは一生続く、と夢見る勘違いは10代からまだひきずって

いる。

そしてただ一つ、今の自分はいやだという真実だけが、確かな

実感をもって日々自分を噛むのだ。

 

確か森瑶子さんだっと思うが、「パリの20代はどうしてこんなに

暗くて、30代は生き生きしているのだろう」と書いていた。

地元の方(たしか妹さん)が「それは20代が貧乏だからよ」と

答えていたのが印象深い。

そう、20代は「貧しさ」(S君風にいうと「お金のなさ」だね)と、

いわゆる「自分探し」とをダブルで敵に回して孤軍奮闘する

時代。

非常に、非常に、苦しく難しい時代だと思う。

 

今の人たちは、年齢問わず周囲に相談できる大人が少ない。

これだけ人間が溢れてる都会では、周りの人間は「つきあう人間」

としてではなく、「いかに関わらないか」に心をくだくしかないのが

現状だ。

時間の大半をすごす職場で人生相談するのはまず無理だし、

ご法度。

言い過ぎると翌日以降気まずくなって居心地が悪くなるし、

第一「この仕事いやなんです」って当の職場の人に相談するのも

センスがない。

 

だから、できるだけ職場じゃないところに情報源を持つように

ちょっと無理をしたほうがいい。

無理するのはそういうところで、できるだけがんばってしたらいい、

と思うよ。

 

大人は大人で、年下を見捨てるな、と強くお願いしたい。

昨日地下鉄で、乳母車に乗せられた赤ちゃんがそれこそ

身も世もないという感じで泣き喚いていた。

もう、聞いていて気が狂いそうになるくらいの泣き方なのだ。

それが、だ。

両親ともについているにも関わらず、だっこしないのだ!!!

あんなに泣いているのに、乳母車をのぞきこむだけなのである。

このシーンに私はほとんど殺意に近い危機感を抱いてしまった。

現在の大人が年下に対してやっているスタンスそのものではないか。

親への怒りが爆発して赤ちゃんを助けにいけない私はまだまだ

小さい。

パートナーの男性に腕をまきつけて甘えていた隣席の女性が

隣の車両まで歩いて行って、赤ちゃんをなだめにかかった。

乳母車の横にしゃがみこんで赤ちゃんに話しかける。

両親は一度も、そういう「しゃがみこむ」というようなことをやって

いない。

赤ちゃんは泣き止むまでにはいたらなかったけれど、その女性の

姿に乗客全員が救われたような気持ちになった。

 

戻ってきた彼女に「熱でもあるんでしょうか?」ときいてみた。

赤ちゃんを育てたことのない自分に必要な知恵だと思ったからだ。

そしたら彼女は

「たぶん眠いんだと思います。眠いと赤ちゃんは泣きますから」

と教えてくれた。

そうか、赤ちゃんは眠いという、ただそれだけの理由であそこまで

泣くのか!!!

電車とは寝るところだ、と考えている大人にはとうてい想像も

つかないことだ。

ああ、そうか、そういう基本的なことまでわからなくなってしまって

いるんだなあ・・・

「あなたが行ってくださってほっとしました」と正直に言ったら

彼女は驚くようなことを言った。

「ええ、ご両親もとっても気をつかっていらっしゃると思いますよ」

そして私が下車するとき、ものすごく優しい笑顔で

「お疲れ様でした」と言ってくれた。

職場でいわれる紋切りの言い方ではない。

 

器が違う。

感動と呆然のどっちだかよくわからない気持ちで電車を降りた。

これもまた、東京だ。

こういう人がまだいることを20代は信じてほしい。

日比谷線、六本木駅。

 




salsaconsul at 23:05│Comments(2)■SALSA FRESCA泣き笑い 

この記事へのコメント

2. Posted by salsaconsulRIO   October 24, 2006 13:58
そうですよ〜女はみんなそうやって大事な人のことをいつもいつも心配しまう生き物なのですよ。それがしんどくてケーキ食べ放題したりするくらいにね?!ケーキでも解消できないと逃げ出しちゃいますが。

確かに日本の20代は見た目楽しそうですね。みんなお洒落が上手なのでごまかしがきくのかもしれない。でも内面にはとても深い暗闇があるような気がする。

私は20代のころはアグレッシブな大人を探してました。なんっか守りに専念みたいな人ばかり目について。場所を変えればそういう人もいるんだ、って気付けないのが若さだったんでしょうねえ。
1. Posted by M君   October 24, 2006 02:11
>ときどき男が子供みたいになるときに「はいはい」って一緒に遊んだりしんみりしたりできるハート。

うわうわ。男とはそこまで女性を覚悟させねばならない生き物なのか・・・心が痛い。 でへっ

パリって大人の街、ですね。生き生きした30代が周りにいるからこそ、20代は安心して暗くしていられるんでしょうか。 そうじゃない街では未熟な20代で全てを解決しにかかる、か? 欧米かっ
(人の機微をうつ素敵な日記にこんなレスですみません)

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