September 16, 2006

巨大ホテル・ニューオータニ「翠鳳の間」でRIOが活躍するお話 その5

そもそも今回の仕事は、Nさんというお若いながら社会貢献に

非常に熱心な経営者さんが「ぜひとも」とふってくださった

ところに端を発している。

Nさんは「RIOは応援しておいたほうがいい」と勝手に決めて

いるらしいのだ。

社長族のほとんどが名刺に「SALSA」の文字をみとめた瞬間

私から本質的興味を失うなかで、これは異例中の異例である。


それでどうして私を推すかというと、これがなんと

占いによって、なのだ。

生年月日に生まれた時刻まで聞いてこられた。

社長族は一般に風水や占星術を異常なほど重んじる

(前に不思議に思ってある女性社長に尋ねてみたところ、

「ほかに信用できる人がいないからじゃないかしら?」と

おっしゃっていた。むうう・・・納得)。

まさか生年月日のほかにRIOに取り得がひとつもないという

すね方をするつもりもないが、にしても不可解な応援のされ方

だなあもう・・・


Nさんはスポーツクラブのサウナでえらい人をナンパして

お友達になってくるようなキャラであるからして、とにかく

顔が広い。

それで今回T社長というこれまた若手の経営者が創立3周年

記念パーティーをやると聞きつけるや、RIOに出番を、と

話を持っていったわけなのだ。

売られたケンカは買う、じゃない、いただけるものは

ありがたく受け取る。

しかしこの話、受けた瞬間から私を超ブルーにしたことは

もうさんざんここでもレッスン後の飲みでもくだを巻いてきた

通り。

サルサレッスンしま〜す、といって集めた人々にサルサを

教えるのと、これからこの会社はもっとビッグになりま〜す、

といって集めた人々にサルサを教えるのは

同じ日の北半球と南半球くらいの温度差がある。


そこでRIO得意の体育座りだ。

困難の解決にはとにかくどん底まで考え抜くしかない。

パンフレットで見た「翠鳳(すいほう)の間」の写真に

80名のビジネスメンを立たせて、会場に流れる音楽を

イメージする(こういうときRIOの妄想癖はとても役に立つ)。

皆が知っている曲が理想だが、安っぽくなってはいけない。

そういう意味で「マツケンサンバ」は失格。

非常に洗練された馬鹿っぽさも、ビジネスの場においては

ただの馬鹿になってしまう。

「世界で一つだけの花」も駄目。

ナンバーワンよりオンリーワンと高らかに歌われて喜ぶ

社長はいない。

ここでauntieYokoちゃんが

「ビートルズのサルサCD持ってきましょうか」

とわざわざ自宅に取りに帰ってくれたのは本当に

ありがたかった。

実はこのCDを二日間ひたすら聞き込むことによって

問題の焦点が明らかになっていったのだ。


私はぎりぎりまで、どうやって会場で一人でもサルサの

支持者を増やすか、という下心を捨てきれていなかった。

しかし、ビートルズの名曲をトリビュートしたCDの中に

会場全員を確実にまきこめる曲は見出せなかった。

セリアが歌ったオブラディ・オブラダはさすがのできばえ。

しかし不特定多数の日本人に対する普遍性は持ちえていない。

ビートルズとセリア・クルースという、ロックとサルサの

最高峰同士の掛け合わせがビジネスパーティーに使えない、

という結論に達したことによって、私はサルサでなく

ディスコサウンドで会場を一つにする、という裏切りの

手法に出ることができたのだ。

 

これは私にとって、プライドと愛着を捨てて現実をとると

いう相当痛い決断だった。

だが、捨てた分を補って余りある収穫を得た。

注文しておいた”PLAY THAT FUNKY MUSIC”全36曲を

CDショップで受け取り、膝の間に頭を埋めて聴く。

1980年前後のディスコミュージックには

ミケランジェロの彫刻に匹敵する普遍性を持つものが

ごろごろあることが次第に明らかになるにつれ、聞きなれた

あの曲この曲に実に新鮮に驚き、感嘆している自分がいた。

人間って、すごい・・・と。

 

・・・続く




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