August 25, 2006

サルサに普遍性がないお話


 

サルサでみんなハッピー、なんて嘘だ。

サルサは狭くて特殊で難解な遊びなんだ・・・

今日またしてもその壁にぶつかって軽く粉砕。


 

塾の卒業生は進学先や「若者」の動向をもたらしてくれる

貴重な情報源なので、寄ってくれたときはパフェかハンバーガー

くらいはおごる。

私は女子いわく「お母さんになってほしい」そうだ。

「理解」してくれそうな気がするんだろうね。ははは。

そうは問屋が卸すかってんだっ

さて今日は女の子が三人やってきた。


部活の話や他の卒業生の噂話でさんざんもりあがっていたら

うち一人が「やだ あのハクション大魔王!」と言い出した。

誰のことかはともかくとして、この世代がハクション大魔王を

普通に口にするのに耳を疑った。

私が小学2年のとき、先生が授業の手を抜いてどっかに逃亡する

とき見せられていたのがハクション大魔王だ。

他の子も「アクビちゃんかわいい〜」とか何とか言って

アラビア風アクビちゃんアクションをするのだが、そのムーブ

メントももちろんしっかり正しい。


その前日、小学生に

「先生、今日も仮面ライダーベルトだね」

と言われたときから漠然と疑い始めてはいたのだ。

この30年、日本はほとんど変わっていないのではないかと

いうことを。

 

「軽音て、何演奏するの?」ときいたら

「ビートルズが多い」ときたもんだ。

はああああああああ???????

ビビビ、ビートルズですか????

「ボウイ」くらいは覚悟していたが、現代高校生の王道っぷりは

こっちの予想をはるかに陵駕していた。

とどめはこうだ。

学園祭の最後はタッチだったから、みんなで歌った」


ビートルズは私が高校生のとき、学年に一人マニアがいた。

タッチはカラオケでふざけて歌う人いた。

しかし、全校生徒で合唱する歌ではなかったはずだ。


30、40代が幼い頃に影響を受けたモノモノから脱却できない

まま社会やらマスコミやらで実務をとりしきる中心的な立場を

しめ、そしてそこで何をやっているかというと子供のころに

みたものをまんま再現して、それを今の幼い世代がまんま丸呑み

して、結果的に両者ともオッケー、とまあそういうことらしいのだ。


それに比較して、サルサのこの広がりのなさはどうだ!!!

私は自虐的な感動にうたれてまじまじと女子たちの顔を

見つめるばかりだった。

 

これまでちょっとした余興なんかでサルサの触りをごく軽く、

あるいは深く、そのときどきのTPOにあわせて紹介して

きてしみじみ思ったことがある。

サルサは本当に難しいらしい。

「はじめてのサルサ教室」のような催しをやってみると、サルサの

難しさの本質は「1・2・3を踏んで4を休む」という、この「休み」

の部分にあるんだということがよくわかる。


ソーラン節や花笠音頭や炭鉱節に合いの手をうって、と言われたら

おそらく全日本人が「ハイ〜ハイっ」とか「やっしょ〜まっかしょ」

とか「よ〜いよい」と難なくいれてくるだろう。

「やさ〜〜え〜〜〜んや〜〜〜〜さ〜〜〜のどおお〜っこい〜しょ」

はそんなに簡単ではないと思うが、これも大体の人がクリアすると

思われる。

これが日本人にとって普遍のメロディーと間合いを持っているから

だろう。


だがしかし、世界一器用な日本人のはずなのに4を休むことはでき

ない。

つまりサルサのリズムは日本人にとって全然まったく、普遍性を

勝ち得ていないのだ。

サルサ誕生から40年。

これをあたりまえと見るか、納得できないとみるか。

冷静な私は前者にたち、サルサに熱狂する私は後者にたって

歯軋りする。


ここのところぽんぽんと仕事の話をいただいて、サルサをこの世に

ちょっとでも普及させられるかもしれないチャンスに恵まれそうだ。

スーツで武装した人々のハートをいかにして溶かすか。

北風を太陽にするのはまず自分の心からということが、わかっちゃ

いるけどときどきすごく、孤独になる。




salsaconsul at 00:46│Comments(4)■SALSA FRESCA泣き笑い 

この記事へのコメント

5. Posted by salsaconsulRIO   August 29, 2006 08:14
私の友人がイタリアに留学したときの話です。イタリア人の男たちがいい加減にフロアで踊っていたら、プエルトリコ人の女の子のグループがぷるぷるぷるぷる肩震わせながら「入場」してきて、これまでくにゃくにゃしていた男たちが「失礼しました〜」って感じで「退場」していったんだそうです。目に浮かびますね。
・・・がんばりましょう。若者たちにサルサを知ってもらう機会も作りたいです。
そして節度ある距離感を学ぶのもこれ、カルチャーギャップとの戦いですわねえ・・・ほんと
4. Posted by M君   August 29, 2006 00:37
日本人のリズム感ですか?でもアングロサクソンとかにとっても、やっぱり難しいんじゃないです?
 高校野球やプロ野球の応援を聞くと確かに虚脱感は覚えます(自分が野球の応援を好きじゃないのはお仕着せがましい集団行動の為ですが)。でも最近のサッカーじゃ欧州の鼓笛隊を模倣した応援ありアルゼンチン風の応援ありそれよりなにより多くの若者がヒップホップに合わせてビルの前で練習してるじゃないですか!
 でもサルサにはもっと大きなハンディが!?・・・それは男女が密着し見つめあって踊るという文化・・・
2. Posted by salsaconsulRIO   August 25, 2006 11:38
私もいつも読ませてもらってますよ〜女医センセイ(ダブル使い)!いやこの舵取りが重くってですね、なかなか進まないんですわ(笑)でもみんなの「(できた!)」的な顔に支えられてなんとか沈没だけは免れてます。すべては答えを見つけるまでの遊び実験。転んでもなんか拾って進んでいきますよ。
1. Posted by MIYA   August 25, 2006 08:17
参加できないけど、いつも読んでマス!
何かを自分が先頭をきってやるとき、新たなステップは正直怖いよね。
いかに潰されないで次につなげるか。
進めば次の風景画見えてくる・・。
最近、RIOセンセイすごいな〜と思って見つめてます。
イメージとしてはノアの箱舟にみんなをひとりひとり
乗せて箱舟をゆっくり(実は激しく!?)進ませてく感じ。
舵とりはもちろんRIOセンセ。(笑)

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
携帯にブログ更新を通知
出張・出演のお問い合わせ
RIO presentsSALSA FRESCA TOP
これまでの記事
記事検索